敗北感を感じた

 最近はオープンソースじゃない製品を使って開発をしているので、機密事項上、ブログに書けることが少ないのですが、昨日味わった敗北感を書きとめておく。

 今、開発でユーザーズインターフェイス側に使っているのはある会社のパッケージソフトです。VBのフォームとJavaScriptを足したような開発環境で、基本的な機能しか備えていないので、ちょっと面倒な処理は自分で書かなければなりません。  配列に入った重複した値をまとめる、というコードを書きました。一応形的には出来上がったのですが、きれいなコードではありません。多分、数ヵ月後、自分でも読むのに苦労するだろう、というコードです。  Sさんに「もうちょっと良い書き方ないですかね?」と相談したら、鮮やかに解決案を提案してくれました。行数にしたら、5,6行の違いですが、コードが読みやすくなるし、パフォーマンスも飛躍的に向上する書き方でした。  最低限のある物を使って読みやすい、実行しやすいコードを簡単に書けるSさんに敗北感を感じ、ヘコミました。自分は Geek にはなれません。でもこういう場面に一年に何回か遭遇すると、感動します。  学生時代の微分積分の先生が「いかに楽をして解くかを考えるときれいに解ける」と言っていました。こういう人は先生に向いていないのではないかと思ったけど、出来る人は確かに楽に解いている(書いている)。  こんな私でも、半年に一回くらい自分でも信じられないくらい、奇跡的に美しくて機能的なコードが書けることがあるから、この仕事が楽しいのだと思います。そして他の人の綺麗な考え方に遭遇できるのもこの仕事の楽しい所です。